こちらズッコケ探偵事務所/那須正幹
- 作者: 那須正幹,前川かずお
- 出版社/メーカー: ポプラ社
- 発売日: 1986/10
- メディア: 新書
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暗号解読(上)/サイモンシン著 青木薫訳
久々に本を読んだ。11月はいろいろばたばたで、わたしは断るということを学ぶべきだと思った。授業で暗号解読をする課題が出た。他の授業で青木薫さんの訳が素晴らしいと賞賛していたので、読みたくなって、研究室の本棚を探した。案の定あったので、こっそり借りてきた。
この本はこれまでの暗号、そしてその解読の歴史について著したものだ。古代から暗号は戦争によく使われていた。なんといって第二次世界大戦で活躍した解読不可能だと考えられていた、ドイツのエニグマ暗号機の話。エニグマ暗号機を作った人もすごいけど、その解読を試みたイギリス人のチューリングがすごい。この人に関しては去年映画化された。イミテーションゲームという映画だ。
チューリングがエニグマ暗号機を解読したことは名誉なことであるが、長年秘密にされていた。理由は二つ。エニグマ暗号機を解読したことがドイツに漏れると、これまでの努力が水の泡になること。これは容易に想像がつく。もう一つは、彼が同性愛者であったからである。同性愛者であるという事は、キリスト教の教義に反しているらしい。イギリス国家もキリスト教を国の宗教としている限り、チューリングの同性愛を見過ごす事が出来なかったのである。日本は政教分離で、その考えが薄いのでびっくりした。この本には彼が暗号解読しなければ、第二次世界大戦は1945年ではなく1948年に終わっただろうとの記述がある。暗号を解読しただけでなく命を救ったのだ。同性愛者だと政府に露見された結果、ホルモン剤の投与が義務付けられる。当時、同性愛者がホルモン剤の投与によってなおると考えられたの不思議。そういう性質をもって生まれたわけだから、病気ではないのに。正常なホルモン分泌をしている体にホルモン剤を打ったら、もうバランスが壊れて、ものを考える事ができなくなってしまう。それは暗号解読者としては致命的な事であるのは自明である。彼はよく歌ってたという白雪姫の一節をなぞらえたのか、青酸カリを溶かした液体にりんごを付けて、そのりんごをかじって自殺した。最近LGBTとかすごく話題になっているが、そういう性質を持った人々が死に追いやられる時代があるなんて知らなかった。
しかし、青木薫さんの訳は美しい。単行本版の装丁がとても好きなので手元に置いておきたい。下巻につづく。
- 作者: サイモンシン,Simon Singh,青木薫
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2001/07/31
- メディア: 単行本
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参考
きのう何食べた?11/よしながふみ
さっきまで「きょう」何食べる?だと思っていた。
わたしは朝食を大方食べない。それはぎりぎりまでねているねぼすけだからだ。食い気で、よく食べるほうだったのに、睡眠欲には負ける。缶コーヒーとか、栄養のないものをお金で買うという、悪循環が続いている。痩せはしたけどだめなやつだな思う。
ただ料理を作っている漫画だった。ご飯作る時間が欲しい。めっちゃ美味しそう。最後に出てきた、簡単シフォンケーキがすごく魅力的。
シュガータイム/小川洋子
- 作者: 小川洋子
- 出版社/メーカー: 中央公論社
- 発売日: 1994/04
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西洋哲学の教養科目で、エセーを倣ってエッセーを書けという課題が出た。なににしようかな、と思ってこの本にした。
小川洋子のシュガータイム。ひょんなことから過食の習慣がついた女子大生がそれを克服するまでの話である。克服するだけでなく、それまでにいろいろあるのだが。私もストレスがかかると過食か拒食かと言われると、過食傾向になる。それで食べたとしてもあまり満たされず、という経験がある。空腹を満たす食事は簡単だが、心を満たす食事はなかなか難しいような気がする。後者にはどうしても時間がかかる。おびただしい食べ物の列挙から不思議と食欲が湧く感じがする。さぁレポートレポート。
朝には紅顔ありて/大谷光真
- 作者: 大谷光真
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2003/04
- メディア: 単行本
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京阪なう。隣から東北弁みたいなイントネーションでお話するおばちゃんの声がします。観光シーズンですね。このところ、ばすが死にそうなくらい満杯です。秋ですね。私も、いつか宮沢賢治の故郷、花巻に行きたいのですが、なかなか機会がありません。
今日も浄土真宗系の本になってしまった。新刊だったので、手に取りました。
なぜこの本を手に取ったかというと、このタイトル。"朝(あした)には紅顔ありて"。これは白骨の御文章という蓮如上人が書いた一説です。浄土真宗の葬儀で読まれるものでもあります。
これを知ったのは、大学の仏教系科目でした。私の大学の仏教系科目は単位が取りやすいという噂があり、たくさんの受講者がいます。
簡単にいうと人間の無常観をといたものです。朝生きてても死んじゃうって話です。
この本の感想としてはあんましでしたが(笑)
無常観とか考えつつも、三年後期、専門科目を殆ど取り終えてしまって味気なく、ふわふわと生きています。就職のことなども全く考えておらず、あほです。普通自動車免許の実技がやっとおわりました。もう車を運転する気はありません。が、最寄り駅までは向かいに行けるようにしたいです。缶コーヒー課金をやめたいです。
今、ここに生きる仏教/大谷光真、上田紀行
- 作者: 大谷光真,上田紀行
- 出版社/メーカー: 平凡社
- 発売日: 2010/11/26
- メディア: 単行本
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仏教学のテスト対策は関連書を読むのが一番良い。てことで1月のテストに向けて少しずつ読み始めた。仏教って、自己啓発書よりも理にかなってるような気がする。そんなこと言ったらひかれそうだけど