読書日記

しがない元・情報大学院生女子、現・企業研究者の日記

九月二十一日

九月二十一日 木曜日 天気 曇り

 未来日記
 今日から夏休みが明けて、職場でまた働き始める。

 現実日記
 自分に非がないと思われる、色々と辛いことが重なっているのに、無理に働いた。残業が六十五時間を超えた頃に一週間の夏休みを取った。実家のある奈良に帰って、大学・高校・社会人で知り合った友達と会うことにした。休暇に入る前だと早く帰ることも罪悪感があったし、休むのが怖いと思った。徹夜をして打ち合わせは乗り切れるけど、日常のやれると思ったことがことごとくできなくなり、半ばギリギリな状態で地元に帰った。
 大学の先輩や、高校の同級生、退職してしまった先輩と会って、祖母の家のSEをし、妹にサーティワンを買い与えたり、母に花束を買ったりした。家族はたまたま機嫌が良く、食事を毎食作ってくれて、この半年以上、ほとんど一人で過ごしていたのが嘘みたいだった。実家の犬を散歩させながら、星を眺めたりした。東京は明るすぎて星が見えない。夕方に田んぼの稲穂が揺れたり、夜に鈴虫がうるさいくらい鳴いていたり、もう蝉なんて鳴いていないことを認識したりした。長く調律していないピアノは音がバラバラで自分と重なる気がした。コロナで祖父には会えなかったけど、九十近い祖母の顔を見てホッとした自分もいた。奈良から東京に帰る時に、うとうととしながらもう少し人間らしい生活をしたいと思った。日記はもうやめようかと思ったけれど、わたしの生活について話す相手は相変わらずおらず、もう一度書こうかなという気持ちになった。
 今日から職場で働き始め、論文の考察を書き上げた。いつもの癖で二十二時ごろまで働いてしまい日高屋でラーメンと餃子セットを食べた。妹から地元の雨がやばい旨をLINEで受け取った。東京も雨で雨に濡れながら帰り、この日記を書いている。