読書日記

しがない元・情報大学院生女子、現・企業研究者の日記

スティーヴン・ジョセフ/「トラウマ後 成長と回復―心の傷を超えるための6つのステップ 」

 2018/01/01 読了

トラウマ後 成長と回復―心の傷を超えるための6つのステップ (筑摩選書)

トラウマ後 成長と回復―心の傷を超えるための6つのステップ (筑摩選書)

 

 

どんな人でもなにかしらのトラウマやつらいことを抱えている。私はやっぱり乗り越えられなくて、際限なく隣の芝生は青々と見えるし、他の人はどんな風に乗り越えていってるのだろうか、と思って借りた。
たぶんこの本はトラウマの直後だと読むのがつらいのだろう思った。

フランクルが私たちに気づかせようとしているのは、私たちの反応を決めるのはその身に起きたことではなく、むしろそれに対する意味づけだということである。 ー 182ページ


確定した未来なんてないとは思うけど、かなう確率が高かったことがだめだったり、どうしてそうなったのだろうとおもうことや、どうしてこの人なんだろうということが起こったりする。(まだどうして自分なんだろうということは起こっていない。)
それを折り合いつけていくのが自分で、どうにかしていかなければならないのだけど、心理的療法だったらどのようにアプローチするのだろうとおもいながら読んでいた。

定番の夜と霧のフランクルが出てきたり、PDSDの症状を抱えた個々人の体験談が交えたあったが、人生の不確定性を楽しみながら、自分なりの意味合いを見つけながら生きていくしかないのかなとおもった。

自分自身に語る物語によって、私たちは人生の意味を見いだし、アイデンティティーを構築し、生きる道を選択する。 ー 185ページ